ジャズピアノの世界
業務部営業課 ハンドルネーム 瞑想のピアニスト(女性)
私は4年ほど前から趣味でジャズピアノをしています。通っている教室の先生は歳も近いので会話もはずみ(もちろん練習もみっちりしますが)、30分のレッスンはいつもあっという間に過ぎてしまいます。レッスンでは演奏中のポイントを教わるので、普段の練習は自己練習が主です。 練習は自分の指とイメージとの戦いです。思い通りに弾けるようになるには繰り返し弾くしかなく、その間は考え事をしている暇などありません。失敗の連続の後、弾けるようになったときの爽快感はたまりません。そういう時はいつも「できたー!」と叫んでバンザイしています。 楽譜を読むのは苦手なので、新しい曲に取り組む時は専ら聴いて覚えます。だからといって完全にコピーできるわけでもありません。ジャズの楽しいところは、楽譜の通り弾かなくてもいいこと。テーマを守れば自由にフレーズを作っていいのです。思いがけずかっこよく弾けたときの嬉しさといったら、こちらも叫んでバンザイものです。 そんなわけでジャズが大好きですが、一方でクラシックもとても楽しいのです。いままで何度か発表会があり、いつもジャズの曲を演奏していましたが、去年はドビュッシーの『月の光』を弾きました。ドビュッシーはこの曲を通じて何を表現したかったのか。解釈によって弾き方が変わるので、演奏者によってまったく別の曲のように聴こえます。楽譜通りの演奏であってもなくても、表現は無限ということだと思います。実は子どもの頃クラシックを数年習っていたのですが、その頃はあまり楽しいとは感じず中学に入る前にやめてしまいました。あのときこの楽しさに気付いていたら、もっと上手くなれていたかも、と時々後悔します。 呼吸を合わせる難しさ 今までずっとソロピアノでやってきましたが、先日フルートとボーカルの伴奏をする機会がありました。リズムキープ、相手と呼吸を合わせること、出すぎてはいけないこと、どれもとても難しくて、一人で演奏していては気付けないことでした。肝心の本番では緊張して失敗してしまったのですが、本当にいい勉強になりました。 本番では、練習以上のことは絶対にできません。普段の積み重ねが大事なのだと言葉ではわかっていても、実感する機会は今まで少なかった気がします。ピアノをただ楽しむだけでなく、そういう気付きも大切にしていきたいと思います。