家族サービスや出張で
研究開発室 ハンドルネーム シュリム爺ちゃん
仕事の関係で、以前は海外に出ることが結構ありました。そうしたときに偶然に出会った外国人との、心に残る「ふれあい」を振り返ってみました。 だいぶん前ですが、数年間の単身赴任の後、カナダの会社へ殆ど毎月出張していたことがあります。 ふだんあまり家族サービスをしていないお詫びに、子供たちが夏休みに入ると直ぐ、家族でカナディアンロッキーズへ行くことにしたのですが、その直前に再び出張が入り戻ったのが、旅行に出る数日前でした。家族旅行の飛行機はカナダの航空会社でしたが、搭乗口で出会ったカナダ人のスチュワーデスが、たまたま帰国時に一緒だった方で、「またお会いしましたね。」とにこやかに迎えてくれたのです。
(カナディアンロッキーズ)
飛行中、彼女が話しかけて来て「西海岸の観光旅行なら、バンクーバー島のブッチャートガーデンも素晴しいですよ」と教えてくれました。さすがに世界のあちこちを飛び回っているスチュワーデスが教えてくれただけあって、数多くの色とりどりの美しい花に囲まれ、素晴しい一時を過ごすことが出来て、家族も大満足でした。 旅行中は現地ガイドが、ガイド生活の中でも初めてと言う程、連日の好天に恵まれ雄大な景色を満喫できました。帰りにはスチュワーデスに教えて貰ったバンクーバーのレストランへ行きました。ここでは水槽に入った蟹をその場で選んで、料理して貰いましたが、新鮮そのもので、本当に美味しかったですね。仕事以外で外国の人と親しく触れ合えたのは彼女との出会いが最初だったと思います。 「着水」でも「Landing」? カナダと言えばトロント大学での国際会議後に、CNタワーに昇りました。そこでオンタリオ湖に小型の水上飛行機が着水したのを見て、となりの女性が「Landing!」と言ったので、ちょっといたずら心で、着水だから「Wateringではないの?」と聞いたら、驚いた顔をして「No!Landing on the water」と言われました。「着水」という単語は知らなかったので、そう言うのかと思いながら、そんなきっかけで、その後少しの間ですが彼女と話しながら、トロントの町並みを眺めたのも楽しい思い出ですね。 出張でスウェーデンへ行った時に、ストックホルムから汽車に乗りましたが、日本人男性3人のコンパートメントに一人のスウェーデン女性が入ってきました。異国の男性の中で気まずいのでは、と思い彼女に話しかけたところ、快く応じてくれて車窓からの景色や咲いている花々について親切に説明してくれました。日本についても質問され、一時間位があっという間に過ぎた感じでした。我々が先に下車しましたが、列車が出るときに彼女が車窓から身を乗り出して、手を振って別れの挨拶をしてくれた光景が心に残っています。(せめて名前を聞いておけば良かったですね) 外国では「折鶴」が大好評 家内が旅行する時には、かならず折鶴を作って持って行きます。 ギリシャでサントリーニ島へ船で渡る時だったと思いますが、隣の席に居た小学生位の子に折鶴をあげたところ、ものめずらしそうに大勢の子が寄って来ました。ギリシャ語は全く判りませんが欲しいと言って来たのでしょう。でもそんなに沢山は持っていなかったので、近くのテーブルで新聞紙を切って折り方を教えました。勿論簡単には作れなかったですが、外国の小さな子供たちに囲まれ触れ合えた、忘れ難い素晴しい一時でしたね。 ハンガリーでは庭仕事をしているお年寄りの女性の写真を撮らせて貰い、お礼に折鶴を渡したら感嘆の声を上げて喜んで貰った思い出もあります。 ミラノのガレリアでは、日本人のブランド好みについて語ったガイドの女性、ニュージーランドで通訳をかって出て、助けてくれたイリノイ州から旅行で来ていた女性、ベルギーのワーテルローのライオン像の丘で出会ったイギリス人夫婦など、素敵な出逢いで楽しい時を過ごせました。オランダの街Scheveningen(スケベニンゲン)では、さすがに現地の人には、その日本語の意味を何と説明すれば良いのか判らなくて、それには触れずじまいでした。 国内ではスペイン人、ドイツ人やアメリカ人の家族達と家族ぐるみで付き合い、彼らの帰国後、招かれて彼らの家を尋ねて行ったことも有ります。 今では海外旅行で見た景色とか、仕事関係の人達との会話の記憶は余り残っていないのですが、何故か笑顔で話し掛けてくれた外国人女性との記憶は不思議と残っていますね。これからも、何時までも心に残る暖かい触れ合いが増えればいいと思っています。