ワクワクのバレンタインデー
事務管理室 ハンドルネーム 新前パティシェ
「バレンタイン・デー」…家族、友達、大切な人等にチョコレートを贈る、私たち女性にとっては、一つの大きなイベントです。日本では女性から好きな男性へ、チョコレートを贈って気持ちを伝える日ということになっています。でもこれは日本だけの習慣、というよりお菓子屋さんの作戦のようです。外国では「女性から男性へ」とは限らず、お互いに好きな相手や家族同士で、花やケーキ、カードなどを交換するとのことです。毎年この時期になると贈る側、受け取る側、なんとなくワクワクして嬉しくなりますよね。今年もトリュフ、クッキー、ケーキなど、たくさんの人達が気持ちを込めて贈り、受け取ったのではないでしょうか。私も贈る側の一人です。 友達をまねて挑戦 私が初めて手作りチョコレートを渡したのは中学生の時で、いつも一緒にいる仲良しの友達との交換(今は友チョコと言われているらしい)でした。その当時クラスでは友達とのチョコ交換が流行っていました。その友達はお菓子作りが上手で一緒に遊ぶ日に、時々作ってきていました。 それをいつも見ていて、あるとき、私も作ってみたくなりました。それまで、まともに台所に立ったこともなかった私が、母に手伝ってもらいながら初めて作った時の様子は、とてもお見せできるものではありませんでした。使った道具がそこら中に散乱し、テーブルの上にはチョコレートが飛び散って、泥んこ遊びのような有様。それでも四苦八苦しながら作ったお菓子を渡した友達に「おいしいよ」「ありがとう」と言ってもらった時は嬉しかったです。 失敗もまた、楽しい 私はここ数年、バレンタイン・デーには、家族のみんなに手作りのチョコレートのお菓子を作っています。単純に私が食べたいから、ということもありますが、今までナッツ入りチョコレート、クッキー、ケーキ等と色々作ってきました。全部が全部上手く出来たわけではなく、失敗もたくさんありました。 例えば、メレンゲの泡立てが足りずに、膨らむはずのモノが全く膨らまなかったり、ビックリしたのは、弟が食べたお菓子の中からゴムベラの破片が出てきたこと。最初おいしそうに食べていたのに、そのうち不思議そうな顔になり、やがて口からゴムベラが出てきてびっくりした顔は、可哀想と思いながらも吹き出してしまいました。今でもお菓子を作る時はその話題が必ず出てきます。 今年はガトー・ショコラを作りました。食べる時はもちろん楽しいのですが、作っている時もそれに劣らず楽しいです。作り始めは不安もあるのですが、途中からは不安も飛んで何も考えずに夢中になって作っています。出来たお菓子を家族が食べて「おいしいよ」「また作ってね」と言った時の笑顔が一番嬉しいです。 最近はバレンタインだけでなく、誕生日や思いついた時に作っています。食べてくれる家族がいることはありがたいことです。そしてお菓子を食べて笑顔になってくれることが一番の幸せです。