家族旅行の思い出
製造部製鋼課 ハンドルネーム 愛妻家(50代・男性)
「お父さん、お母さんと二人で旅行に行っておいでよ、お金は僕が持つから」 去年の春先、息子が突然こう言ってきた。今まで、お母さんと二人で何処かに出かけたことがないでしょ、と。思い起こせば、結婚してすぐ息子が生まれたので、妻と二人きりで旅行した記憶が無い。出かける時はいつも子供たちが一緒だった。 息子の提案に、嫁さんと一緒に出掛けるのもたまには良いかな、と思ったが、判断は妻に委ねた。翌日、妻から「あの子がああ言ってくれてるんだし、近場でもいいから何処か行ってくる?」と相談された。私は「別にいいけど、二人だと間が持たんしすぐ飽きちゃうよ」と意地悪を言ってやったが、嫁は、別にそれでもいい、と息子に返事をした。 旅行の段取りは息子と娘に任せていた。後日二人が提案してくれたのは、なんと2泊3日の北海道旅行!こんな贅沢な旅行をプレゼントしてくれるなんて、なんて親孝行な子供たちだろう!と思ったのもつかの間、子供たちもついてくるというではないか。夫婦水入らずの旅行の予定が家族旅行になった。 「二人で旅行に行っておいでよ」 「お母さんと二人で何処か出かけたことないでしょ」 息子よ、お前のあの言葉に、お父さんちょっと期待しちゃっていたのに…。結局こうなるんじゃないか、という予感もなかったわけじゃないけどね(笑) 北海道を家族で満喫 私と妻は、以前北海道に行ったことがあったので子供たちを案内することになった。 初日は、札幌市内で時間をかけてぶらり歩いて、夕食は前もって予約を入れていたカニ懐石料理店で食べた。それにしても、息子と娘が食べるワ、食べるワッ! 料理を追加注文すること数度…。特に、生カニ足の刺身にむさぼりつき大変満足していた。ホテルに戻って同室の息子と少し酒を飲んで寝たが、朝になってみると私一人で寝ていた。なんでも私のいびきが大きすぎで眠れず、妻たちの部屋に逃げたそうだ。 二日目は、羊が丘展望台に行きたいという娘の要望をかなえるため、地下鉄に乗り現地へ。夕食は、もちろん事前に予約を入れてあるラム肉のお店に。やっぱ、北海道といったら羊でしょ!ジンギスカンとビールが良く合って、この日も腹いっぱい食べた。たくさん歩いたからか、子供たちもよく食べる!妻と子供たちが大変満足してくれたみたいでよかった。 三日目、札幌市内で観光がてらお土産を購入し、定番の菓子や海鮮関係を両手に帰路についた。 夫婦旅行のつもりが家族旅行となり、逆に良かったかもしれない。子供が大きくなってから一緒に出かける機会もあまりなかったので、昔とは違う種類の話がたくさん出来たことを嬉しく思った。後日、妻にも聞いてみたが、子供たちが大きくなりこれからは家族みんなで旅行に出かける機会は益々少なくなってくるでしょと、家族水入らずの旅行を満喫していたようだ。こんな企画をしてくれた息子と娘に感謝をしている。 追記 でも今度こそは、夫婦で何処か行かせて(笑)お父さん、期待しています!