考える糸口に
営業部製品発送課 ハンドルネーム ひさしん(40代・男性)
今から3年前の2019年、テレビでニュースを見ていたら、カナダ在住のパラリンピアン、マセソン美季さんの特集番組が放送されていました。彼女は「車椅子で生活していると、カナダでは何とも思わないが、日本では居心地の悪さを感じてしまうときがある。車椅子で街なかを歩いていると、差別的な視線を向けられているようで、差別という“心の障壁”が健常者の中にあるなと感じることも。みんなが平等に扱われるような世の中であってほしい。」と語っていました。 番組を見て、「自分自身が、障がいがある人を見る目がどうだったのか?」と自問自答するきっかけになりました。「インクルーシブ社会」という言葉を知ったのはその時でした。「健常者と、障がい者や体が衰えている高齢者などをはじめとする社内的マイノリティーとの壁を取り払おうという考え方」のことを言うそうです。たまたまそのことを知り合いに話したところ、「世界的な目でものを見ているね。それ、SDGsの活動の中に入っているよ。」と言われ、それからSDGsに興味を持ち、意欲的にSDGsについて調べるようになりました。 「SDGsの17の目標」とうたっていますが、まだあまり身近に感じられない方も多いかもしれませんね。例えば、道路の点字ブロックや横断歩道で流れる「とおりゃんせ」。目が不自由な人でも街を歩きやすくしようとする取り組みです。東京オリンピックで注目を集めた「ピクトグラム」。言葉を交わさなくても絵を見るだけで共通の意識を持つことができます。それまで何気なく見ていた物事が、SDGsに意識を向けるようになってから、どんどん目に飛び込んでくるようになりました。
海の中にこんなに!
中でも私が特に興味を持っているのは、「14 海の豊かさを守ろう」に関わる「海洋プラスチックごみ」の問題です。ペットボトルや包装など、今やプラスチック製品は私たちの身の回りにあふれています。そんなプラスチック製品は、今や大量のごみとなって海を漂っています。ある調査では、2050年には、海の中のプラスチックごみの総量が、海の中にいる魚の総量を超えるとも言われています。 プラスチックごみを削減するために私たちができることは、「マイバッグやマイボトルを活用してプラスチック製品の使用を控えること」「ごみはちゃんとごみ箱に捨て、ごみとして処理すること」など、実はとても基本的なことなのだと思います。 未来の地球を子どもたちにどう渡すことができるか?このエッセイを通して、考える糸口になれば、そして、SDGsに少しでも興味を持っていただければ幸いです。