今、これに注目
この春から、再びギターを弾き始めた。3年以上のブランクの末に…である。きっかけになったのはこの3月末に、会社で「音楽サークル」ができたことだ。部屋のすみっこで見向きもされなかったギターとエフェクターが、ようやく陽の目をみることになった。 ギターを手にするようになるきっかけは高校生の頃のこと。あまり勉強は得意ではなく、音楽の授業も苦手だった。
ある時友人がギターを購入した。当時珍しかったため、友人の家に行きギターを見せてもらった。友人も買ったばかりでギターを弾く事は出来なかったが、楽譜は読めるのだろうと思っていた。しかし友人が購入したという楽譜を見てみると、音符の様なものに数字が書かれており、「この数字、何?」と訊ねてみると、「ギターを弾くのに、弦とフレットの押さえるところ!」と答えた。
そう「TAB譜」だった。これなら弾けると思い私もギターを購入し、へたくそながらもギターを弾くようになった。しばらく一人で弾いていたが、やはり一人だと面白くなくなり、だんだんとギターを弾かなくなっていった。 人前での歌が恥ずかしく 「音楽の授業は苦手だった」と書いたが、「音楽」が嫌いだったわけではない。ただ小学生時代は、人前で歌を歌うのが恥ずかしかった…。鼻歌でさえ恥ずかしく家族の前でも歌ったことがなかった。そのくせ、歌いたい…との気持ちは日に日に強くなっていった。ある日の夜、布団にもぐり、枕を口に当て、おもいっきり大きな声で歌ってみた。「布団をかぶっているから大丈夫…大丈夫…」 翌日の朝、階段を下りて居間に行くと母親が私の顔をのぞきこむようにして「ねぇ〜、どうしたん。あんた昨日の夜、歌うたっとったやろ」。ニヤリと言われ、恥ずかしい思いをしたのを覚えている。
時が過ぎ社会人になって、当社に出入りしていた運転手と街で久しぶりに会う事があった。昔話の中で、学生時代の音楽の話になっていった。その彼がベースをやっているという話になり、バンドを組む事になった。
居酒屋で飲みながらバンドの話をしていたところ、隣にいた人が「俺ドラムやっていたよ」という話になりドラムを「ナンパ」。ボーカルは彼の弟に決まり、バンドを結成する事が出来た。2〜3度ライブも行なったが、私自身、練習時間が取れなくなり脱退する事になってしまった…。 音楽サークルへの参加がきっかけで、再びギターを手にすることになったが、インストゥルメントできかせるだけの腕に早くなりたいと思っている。やがては「OTANI PRESENTS ふれ逢いステーション」への出演を夢見ている。